6月, 2021 - ナカムラスタジオ

坂ノ上の電柱と手すり

こちらに滞在してから木製電柱をよく見かけるようになりました。

坂の上の家の脇にも、ひっそりと苔むした木肌の電柱があります。

楕円形の点検プレートには「21」の周りの「3」にシールが貼ってあり

忘れられずに点検を受けているようで、

古びていても現役のもよう。

しばらくして、海と町並みを一望できるところまで登っていくと

くさびた手すりが現れます。


険しい坂道に沿って民家が立ち並ぶ音戸地域、

車が入ることできない細い道・路地を登り下りして生活している人たちを支えてきたのかなと、

しみじみと感じいるものがあります。

風情あるものを見てきたからか

この坂から見える海や町並みが一層’エモさ’をまして

しばらくたそがれたくなりました、とさ。

エデンの庭と段々畑

ゲームの世界にありそうな石階段を上がっていけば

Nスタジオ代表中村により「エデンの庭」と命名された

人の家のイチジク畑があります。


この地域では

平地が少なく、

山も急斜面なので、

耕地にするためにこうやって石垣を築いています。

集落の背後に行けばひっそりと佇む石積みの段々畑も。

先人たちの築き上げた石垣の段々畑は島のいたるところにあるようです。

いつも海の景色ばかりに魅せられていましたが

畑の織りなす山肌の風景を観て、

この町の文化的魅力に触れることができました。

音戸にはびこる「侘び寂び」

【Nスタジオの瀬戸内ライフの山手・坂道】

音戸の散策コースとして、海岸沿いの平坦なルート(音戸旧道なつかし通り→音戸渡船・音戸大橋)を紹介してきましたが
瀬戸内海を眺望しながら散策する山手・坂道ルート(勝手に命名)の素敵スポットも少しずつアップしていきます。

民家に沿って続く細い坂道を登り

木が茂っている古屋の方へ進めば

先ほどまでは気に留めていなかった苔が、

雨上がり直後で瑞々しさが残っていてか、びっしり生えているのが目につきました。


苔に詳しいわけではありませんが

数十種類が混成しているようにみえます。


一番触り心地の良かった苔を記念に収め、

そこから岩肌を覆う苔を見つけては撫でて、

いいコケ探ししながら、散策していきます。

スーパー「藤三」側の山際に下っていくと

緑深い山から流れる川のマイナスイオン効果なのか

擁壁をびっしりと覆う苔スポットに行き着きました。

音戸に漂う「侘び寂び」感、町散策の自然鑑賞に良さそうです。

乾いた心を潤す「コケ時間」を過ごすことができました。

川を覗けばフグだらけ

音戸の瀬戸沿いでは

大小の魚が泳いでいる姿をみることができ

海際生活に馴染みのない私にとって

こんなに魚っているんだなって思うほど、ほんといるんです。

そのため釣り人の姿をよく見かけます。

桟橋で昼釣りをしていたお兄さんに声をかけてみると、

釣れても嬉しくない小さな魚が釣れてしまうとか

タコが引っかかるような竿の仕掛けをしているとか

釣りのあれこれを気さくにお話ししてくれました。

それから近くの川を通れば、目に止まったフグの群れ。

小さくて可愛いですが、エサを取るのがうまく仕掛けをちぎってしまうため

釣り人泣かせのフグとなっているようです。

後日、朝のゴミ出しのついでに桟橋をのぞいてみると

あの気さくなお兄さんが、

同じ場所で釣りをしていました。

どうやらタコが獲れたようで、

朝からいい知らせが聞けて

私も嬉しくなしました。

日本一短い渡船 音戸渡船

【Nスタジオの瀬戸内ライフから徒歩約20分】

2本の音戸大橋の間に位置する「音戸の渡し船」に乗船しました。

待合室の看板、手書きの料金表、張り紙、どこもレトロ感満載でそそられます。

運賃は大人100円

運行時間は7時〜19時の間に

渡船のおじさんが随時動かしてくださいます。

ほんの数分の航海ですが、

渡し船に乗れるからこそ見れる瀬戸内の風情を感じ、

清々しい風を浴びながら気持ちよくなれます。

第二音戸大橋

【Nスタジオの瀬戸内ライフから徒歩20分】

音戸大橋の北約350mの位置にある「第二音戸大橋」


「音戸大橋」開通後、交通量が増大したことから、

その渋滞を緩和をするために架けられたのアーチ橋で

アーチ支間長280mは、日本第4位の規模を誇ります。


昭和年代の「音戸大橋」と平成年代の「第二音戸大橋」

新旧のアーチ橋が並んでいる姿をここで観ることができます


第二音戸大橋では歩道が整備されているので、

橋の上からの音戸大橋や呉の工場群など

絶景を楽しむスポットになっているようです。

次回はそこまで足を運んで見にいけたらと思います。

海上の公園『SEA PASEO』

音戸大橋の下では

頻繁に行き交う船を近いところで観ることができます。

橋の下に着いたその時、かっこいいフェリーが目の前に現れました。
その名も瀬戸内海汽船『SEA PASEO』


‘瀬戸内海の移動を楽しむ公園’として船旅を楽しめるよう設計され、

2019年8月より運行を開始した新型フェリーです。
外観のみならずそのデザインコンセプトを聞くだけでも

乗船したくなります。

広島−呉−松山間を定期航路にしているため
呉で下船して

「音戸の町」にふらっと寄って

ローカルを満喫する船旅プランも

また魅力的な気がします。

音戸の瀬戸のシンボル橋

【Nスタジオの瀬戸内ライフから徒歩20分】

広島県呉市の本土と倉橋島(音戸)を結ぶ道路橋であり、

’音戸の瀬戸’のシンボルでもある『音戸大橋』

日本初のアーチ型らせん式高架橋としても知られています。
朱赤色の大きな橋が海の青色に映えて

とても綺麗なんです。

瀬戸内ライフのゲストハウスから歩いて3分の海岸沿いからでも

雄大な橋の姿を観ることができます。

少し距離はありますが

橋の下から見上げれば

迫力があってまたオススメです。

ノスタルジックな木製電柱

音戸の旧道をあるくと

現役の木製電柱を発見しました。

電柱といえばコンクリート製のものを思い浮かべますが

昭和30年代までは木製電柱が主流だったそうです。

レトロな風合い漂う「音戸パン」のソデ看板もたまらないですね。

そんな音戸パンをまだ食べていないという話を

いつもお世話になっている地元の方に話したら

次の日に買って持って来てくださいました。


音戸の風景と人の優しさが心がしみる、そんな日々です。

畳屋さん

【Nスタジオの瀬戸内ライフから徒歩16分】
音戸旧道なつかし通りにある「金平製畳所」

畳屋さんの姿を人生で初めて見たような気がします。


久しぶりに畳のある部屋に腰を下ろせば

なぜだか落ち着く

そんな癒し空間の和室には欠かせない畳

今では地方でも生活様式の洋風化が進んで、

畳業者数も徐々に減少しているそうですが
音戸に来たら

今もなお健在な畳屋さんに出会えます。