呉市本土からバスに乗って30分ほどで行けてしまう倉橋島にある小さな町、音戸。
海もあって山もあって、スーパーも郵便局も図書館も徒歩圏内で
そんなほどよい町の、(個人的に)ほどよい坂道を駆け上った先にあるゲストハウスにて、
1ヶ月過ごしたまとめを綴ります。
○心穏やかになる瀬戸内の自然と町並み
海と山と町がコンパクトにまとまった音戸。
海沿いを歩けば、行き交うフェリーや海面から見える大小の魚に目を奪われ、
海岸通りから民家の並ぶ細い道へ入れば、昔なつかしさ漂う音戸の旧通りを味わうことができ、
山に沿って続く狭い坂道も探検意欲がそそられます。



海と山と町が密接なだけに、のんびりと隅々まで歩いてみたくなる、そんなワクワクする要素が詰まった場所にゲストハウスはあります。
私がよくたそがれに行っていた赤い桟橋では、
天気や潮の満ち引きで海や人や魚の風景が変わります。
釣り人がいたりいなかったり
魚が見えたり見えなかったり
見えても釣れずで釣り竿という棒を持って自然の中に浸って瞑想したり
たまに遭遇する釣り人お兄さんとは顔見知りになっていたりで
とても思い出深い場所となりました。

生活拠点となっていたゲストハウス「洗濯船」は、この地区の中でも高い場所に位置していて
ゲストハウスに続く坂道を上って振り返ると、海と町並みが一望できる楽しさがあり、
海に向かって、風を切って駆け下りる坂道も気持ちよく、
瀬戸内の穏やかな自然とこの町のやわらかい雰囲気に包まれ、毎日通ったこの道に、
ホっと心緩ませられ、なんだか活力も湧いてくる不思議な坂道でした。
朝の静寂な海も
夕焼けに染まる街並みも
雨の日の夜の瀬戸内も
その場所、その時間で移り変わる様子に浸りながら
この場所で心地良い時間を過ごすことができます。



○音戸でのあたたかい人たちとの出会い
とにかく気さくで優しい音戸の方、初めての人でもあたたかく迎えてくれます。
道端で初めて会うおばちゃんに挨拶したらそのままおしゃべりが始まったり
畑にいたら通りすがりにアドバイスしてくれたり
お手製料理をもってきてくれたり
船にも乗せていただき、行き着いたほぼ無人島の住民の方からも大歓迎を受けたり
ローカルな美味しいお好み焼き屋さんは初入店でも気さくにお話しできます。






自由気ままにゆったりと暮らしてる猫たちも
この町の人たちと同じように人の心をあたたかくしてくれます。
そしてこの島の人だけでなく、Nスタジオ瀬戸内ライフ代表中村あつよし(あっちゃん)を通じて知り会える
“自分のほしい暮らし”考え、実現している人たちとの出会いもあり、
その多様な価値観と生き方に触れたことで
この3月に仕事を辞めたばかりの私自身、
“既存の敷かれたレール”にとらわれず、
自分の感性を大切にしながら、
自分らしい人生の選択をしていこうと
大きな後押しを得られた1ヶ月となりました。
音戸での暮らしをまとめると
穏やかな自然があって
あたたかい人たちがいて
心も体もリセットできる素敵な環境で
ゆっくりと、居心地良く過ごすことができました。
何より、 新しい出会いにあふれていて、
いろんな暮らし方・生き方に触れて、
ゆっくりと自分の人生を見つめなおす機会が得られた1ヶ月だったなぁと。
瀬戸内の自然に心落ち着かせ、新たな機会と人生につながる、
そんな場所におもしろそう、と思ったらその直感を大切に
ふらっと体験してほしい瀬戸内ライフ。
(おわり)