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音戸の夜散歩

初めまして。瀬戸内ライフのヘルパーをしている田中です。

今は新しい体験案を練っています。写真と文章も勉強中です。

昨夜は中秋の名月で今年は満月。いつもより明るい夜は散歩にぴったりでした。

夜散歩は面白いアイディアが浮かんだり、考えがまとまったり、

自分の思考を整理できる気がします。

視覚以外が働き出すからでしょうか。

風を感じながら、のんびり海を目指して歩きます。

波の音。桟橋や船のきしむ音。潮の香。対岸の灯。

路地に入るとテレビや音楽、洗濯機の音や家族団らんの笑い声。

皆が寝静まる時間には、虫の音や川音。風の音。自分の足音。

歩く道や時間で静かに変わっていきます。

月を見ながら、妄想や空想のように考えを巡らせて歩きます。

ここでしか出来ない体験。ここに来たから感じられるもの。

メンバーによって毎回色が変わるような、参加者がつくる体験。

参加してくれた方がまた来たいと思ってくれるような体験。

一期一会を大切に。

昨夜はそんなワクワクする事を考えながら、洗濯船への帰路につきました。

ふらっと足を運んで、瀬戸内暮らし

呉市本土からバスに乗って30分ほどで行けてしまう倉橋島にある小さな町、音戸。

 
海もあって山もあって、スーパーも郵便局も図書館も徒歩圏内で

そんなほどよい町の、(個人的に)ほどよい坂道を駆け上った先にあるゲストハウスにて、

1ヶ月過ごしたまとめを綴ります。

  

○心穏やかになる瀬戸内の自然と町並み

海と山と町がコンパクトにまとまった音戸。

 

海沿いを歩けば、行き交うフェリーや海面から見える大小の魚に目を奪われ、

海岸通りから民家の並ぶ細い道へ入れば、昔なつかしさ漂う音戸の旧通りを味わうことができ、

山に沿って続く狭い坂道も探検意欲がそそられます。

 

 
海と山と町が密接なだけに、のんびりと隅々まで歩いてみたくなる、そんなワクワクする要素が詰まった場所にゲストハウスはあります。

 

私がよくたそがれに行っていた赤い桟橋では、

天気や潮の満ち引きで海や人や魚の風景が変わります。
釣り人がいたりいなかったり

魚が見えたり見えなかったり

見えても釣れずで釣り竿という棒を持って自然の中に浸って瞑想したり

たまに遭遇する釣り人お兄さんとは顔見知りになっていたりで

とても思い出深い場所となりました。

 

隣でバンバカ魚をつる地元のおじちゃん

 

生活拠点となっていたゲストハウス「洗濯船」は、この地区の中でも高い場所に位置していて

ゲストハウスに続く坂道を上って振り返ると、海と町並みが一望できる楽しさがあり、

海に向かって、風を切って駆け下りる坂道も気持ちよく、

瀬戸内の穏やかな自然とこの町のやわらかい雰囲気に包まれ、毎日通ったこの道に、

ホっと心緩ませられ、なんだか活力も湧いてくる不思議な坂道でした。

  

朝の静寂な海も

夕焼けに染まる街並みも

雨の日の夜の瀬戸内も

その場所、その時間で移り変わる様子に浸りながら

この場所で心地良い時間を過ごすことができます。

桟橋からの朝の海

夕暮れ時の町並み

  

○音戸でのあたたかい人たちとの出会い


とにかく気さくで優しい音戸の方、初めての人でもあたたかく迎えてくれます。


道端で初めて会うおばちゃんに挨拶したらそのままおしゃべりが始まったり

畑にいたら通りすがりにアドバイスしてくれたり

お手製料理をもってきてくれたり

船にも乗せていただき、行き着いたほぼ無人島の住民の方からも大歓迎を受けたり

ローカルな美味しいお好み焼き屋さんは初入店でも気さくにお話しできます。
 

 

自由気ままにゆったりと暮らしてる猫たちも

この町の人たちと同じように人の心をあたたかくしてくれます。

 

そしてこの島の人だけでなく、Nスタジオ瀬戸内ライフ代表中村あつよし(あっちゃん)を通じて知り会える

“自分のほしい暮らし”考え、実現している人たちとの出会いもあり、

その多様な価値観と生き方に触れたことで

 
この3月に仕事を辞めたばかりの私自身、

“既存の敷かれたレール”にとらわれず、

自分の感性を大切にしながら、

自分らしい人生の選択をしていこうと

大きな後押しを得られた1ヶ月となりました。 

 

  

音戸での暮らしをまとめると

穏やかな自然があって

あたたかい人たちがいて

心も体もリセットできる素敵な環境で

ゆっくりと、居心地良く過ごすことができました。

  
何より、 新しい出会いにあふれていて、

いろんな暮らし方・生き方に触れて、

ゆっくりと自分の人生を見つめなおす機会が得られた1ヶ月だったなぁと。

 


瀬戸内の自然に心落ち着かせ、新たな機会と人生につながる、

そんな場所におもしろそう、と思ったらその直感を大切に

ふらっと体験してほしい瀬戸内ライフ。

(おわり)

とある日の江田島巡り

こんにちは。広島・音戸での1ヶ月の島暮らしを終えたケイです。

滞在中に“江田島を巡ったとある盛りだくさんな1日”について、魅力を絞って語り尽くします。

  

○まずは船旅

今回の旅先、江田島は

倉橋島・音戸町の隣の島で

江田島と倉橋島は、橋で繋がっています。

 

しかし、この日は出発の際に橋を使わず

広島(宇品)港にて江田島(切串港)へのチケットを手に取り

激安レンタカー屋さんの車でフェリーに乗船。

 

あえて船で渡ったことで、どんよりと小雨な天候でも

船旅気分でわくわくが高まります。

乗船中の外の景色

フェリー内の様子

30分ほどで江田島(切串)に到着し、

レンタカーで下船し、島巡りのいいスタートをきります。

  

○「OLIVE and LIME」でランチ

お昼ご飯は「ETTA JAZZ CAFE」、

のつもりが、たまたま店が閉まっていたので、

ほかを探しておしゃれな三角屋根の「OLIVE and LIME」に行き着きます。

 

小高い丘の上にあるカフェ「OLIVE and LIME」

 


木のぬくもり感じる店内でとても心地良いです。

見晴らしの良い庭と海を眺めながら

私はスパイシーなカレーを美味しいただき、

自家栽培のオリーブオイルがかけられたアイスクリームもまた絶品でした。

ランチ難民になりかけたところ、地元の素敵な店に出会えました。

 

○ヤギとウミノス

天気がだいぶ回復したところで次の行先へ向かいます。

 

一旦、その道中出会ったヤギに目を奪われ

車から降りて戯れました。

道中出会ったヤギ

 

そして「Uminosu Spa&Resort」に到着。

Uminosuのホテル(右)とビーチ(左)

まずは、最初に目についたハンモックにちょっと揺られてみました。

ハンモック、うまい具合にバランスとって揺れてます。

他にもテントサウナ、サップやBBQ

いろいろできるようで

施設の中にはオーシャンビューの大浴場も

まさに江田島のリゾート地。

Uminosuのビーチ

すぐ横には、弁慶が厳島弥山から投げたといわれる「弁慶岩」もあり

そんなおもしろ伝説も備わってます。

  

 

○海側の菜園とカフェ
ちょっとリゾート気分を味わった後は

「江田島ポタジェ&レストラン Bricolage17」にてカフェタイム。

 

敷地に入ると、花やハーブや木々が迎えてくれて、

その中に佇むヒノキが使われたカフェは周りの自然と調和したぬくもりある外観。

店名にあるとおり、まさにポタジェ=菜園そのものな素敵空間です。

 

カフェの横を通り過ぎ、奥に進めば広大な海と空が見渡せます。

海が見える絶景スポット

そして、カフェに入ればたちまち心地いい空間が広がっています。

案内してもらった先は、ビニールハウスを改装したスペースで

オシャレすぎて農業用に使われてるハウスとは思えず

ほんと、住み着きたいほど。


そんな素敵空間で注文したのは、’おスコーン’のデザートプレートとカフェラテ。

スコーンは、5種類ほどある中から自分の好きな味を選んだあと、

「ゆきぱん」といわれる鉄装飾家の女性が製作したこだわりのフライパンで,

半分に切ったスコーンの断面を焼いてくれます。

 

そして「ブリコラージュします」とオーナーさん

‘ブリコラージュ’は「今あるもの、ありあわせのもの、寄せ集めで何かを作ること」を意味するそうで、

地元の果物をふんだんに使われたおスコーンは美味しそうな一皿に。

ブリコラージュされたおスコーン

 

最後の飾り付けは、菜園の花やハーブを自分で摘み取り飾っていくスタイルで

可愛らしく仕上げて、楽しく美味しくいただきました。

完成したおスコーン!
大きいカップに入ったカフェラテ

 


その後は、 この島に移住されたばかりのご夫婦宅にお伺いし

江田島での暮らしの良さを聞かせていただき、 

無人販売所で買った巨大なズッキーニを自分のお土産にして島を後にしました。

 

 

島ならではのゆるい雰囲気の中で新しさも溶け込んだ江田島。

ここでしか味わえない食べ物、自然、そして人に触れて、盛り沢山で素敵な一日を送ることができ、

広島・呉にきたら絶対外せない、そんな魅力たっぷりな島でした。

とある日の音戸・倉橋巡り

こんにちは。1ヶ月の島暮らしの滞在を終えたケイです。

滞在中に“音戸・倉橋 を巡ったとある盛りだくさんな1日”について、魅力を絞って語り尽くします。

 

○源宗坊寺

音戸橋を渡って市内に向かい

鬱蒼とした山の中に静かに潜むお寺「源宗坊寺」へ。

 


明治40年に稲田源宗坊という方が開山したこのお寺

境内にはご自身が製作したコンクリート仏像が点在していて
色彩溢れる仏像はどれも独特で印象的。

 

特に巨大な黒い不動明王、下半身が石垣に埋まっていてそこには隠れた秘密が…
住職の息子さん、小学生ながら源宗坊寺の世界をガイドしてくれ

賑やかにとても楽しく、

隠れたパワースポットを堪能しました。

 

  

  

○海テラス 月の船

お昼ご飯は、海のそばの小高い丘にある予約必須な「海テラス 月の船」へ。

 

 
用意されてあった4種類の前菜盛り合わせをいただくと

続々と小皿で運ばれてくるおかず達。

あっという間にテーブルが埋め尽くされ

見てるだけで幸せいっぱいなおかずの品々。

 

 

どれを食べようか目移りしてしまいます。

 

丁寧に作り込まれた優しいお味に満たされたら

なんと!盛り盛りのデザートプレートもやってきました。

 

 

ゆったりとした雰囲気の中、お腹も心も満たされ

ちょっと体を動かすことに…

 

 

○火山(ひやま)
ランチの後は「火山」でプチ登山。

駐車場から歩いていけば20分もかからず瀬戸内海の島々を見渡せる頂上に。

 

各々、岩の上で日向ぼっこタイム。

鳥のさえずりや心地いい風を感じ

太陽の日差しを全身に浴び

大きい空の下で大自然のエネルギーをもらいました。

 

 

○桂浜ビーチと“Private Villa SEE SEASON” 
次なる行き先は「火山」の麓の桂浜へ。

 

ビーチを散歩してたら気持ちよさそうにサップをしている人たち

それにつられて足まで海水浴する新婚さんもとても楽しそうで

見てるだけでこちらも幸せになっちゃいます。

 


 

海の突き当たりをゆけばNスタジオ代表中村あつよし(あっちゃん)の知り合いが経営している

一棟貸しの別荘「Private Villa SEE SEASON」。

 


中も拝見させてもらいました。

そこだけでリゾート気分が味わえそうな玄関口は開放的空間で

2階の広間はオーシャンビューで非日常空間

屋上には海と空を独占満喫できるベンチも。

沈んでいく夕日を見てたそがれて

その日を締めくくりました。


島の大自然を感じながら贅沢な時間を過ごした音戸・倉橋での1日でした。

(おわり)

自転車で音戸を学ぶ Learning about Ondo by Bike

瀬戸内ライフのヘルパーのクレアです。英語は日本語の下にあります。
This is Setouchi Life Helper Claire. The English version is below the Japanese.

音戸町は小さいと同時に大きい。島の周りに広がる多くの小さなエリアから作られています。最初の週末前の休日、私は島を探索することを決心しました。 けど、問題がありました。どうやって行きますか…?

車を持っていませんでした…
歩くのは永遠にかかるだろう…
しかし、瀬戸内ライフゲストハウスには電動自転車がありました。 問題が解決しました!

私は午前9時に出発しました、大浦崎ビーチに向かいました。最初は未知の道に乗って少し緊張しました。

それでも、勢いを増すと、リラックスし始めました。20分後、良い地元のビーチに着きました。

やわらかいと金色の砂の上に座って休憩し、朝食を食べました。漁師たちが美しい瀬戸内海に釣り糸を垂らす姿や、航行する船とを見ていました。穏やかな景色は旅スタートに完璧でした。

大浦崎ビーチ

朝食の休憩が終わったら、浜辺に近い地元の神社、波多見八幡山神社に向かいました。

神社は丘の上にあります、音戸町の神様が祀られています。
階段の上からは、きらびやかな海から島々がのぞく美しい景色を眺めることができました。静かに熟考をしてから、また出発しました。

幹線道路は交通量が多かったので、脇道を走ることにしました。乗っていると、「シルク」というかわいい喫茶店が見えました。

SILK COFFEE ROASTERS

休憩のために店に入って、店主とおしゃべりをしました。私たちが話している間、彼女が店の焙煎機を見せながら店の歴史を紹介しました。

日帰りブレンドを注文しました。それはおいしいフルーティーな味を持っていました。コーヒーと会話は私に旅行を終えるエネルギーを与えました。


旅行の終わりに、音戸町の2つの有名な橋、第1と第2音戸大橋を迎えられました。あの美しい赤い曲線は、私が旅の終わりに近づいたことの表れでした。

自転車に乗って、車では味わえない方法で島を見ることができました。道を外れて途中で立ち止まって、たくさんの宝物を見つけました。

太陽が降り注ぐビーチの静かな景色。

丘の上の神社で静かな熟考。

手作りコーヒーを飲みながら出来た友情。

また自転車でたくさんの場所を探検したいと思っています。
クレア

Biking Around Ondo Town

Ondo town is both small and big at the same time. It’s made from many small areas spread around the island. By the end of my first week here, I was determined to explore the island in more detail on my day off. The problem was how to do it. 

I didn’t have a car.

Walking would take forever.

But the guest house had an electric bike. Problem solved!

I left around 9 AM and rode to my first destination, Ourasaki beach. I was a little nervous at first riding on unknown roads. Still, once I had built up momentum, I started to relax. Twenty minutes later, I arrived at the sunny local beach. 

Sitting down in the soft golden sand to take a break and eat breakfast, I watched fishermen cast their lines and boats sailing across the beautiful Seto inner sea. The calm scene was the perfect start to my trip.

Ourasaki Beach

Once I had finished my breakfast, I headed to Hatami Hachiman Yama, a local shrine close to the beach. 

Located at the top of a hill, It has the deity of Ondo town enshrined in it. I reached the top of the stairs to see a beautiful view of islands peeking out from the glimmering ocean. I took a moment for quiet meditation before heading off again.

Because the main road had a lot of traffic, I decided to take a side road. As I was riding, I saw a cute coffee shop named “Silk.” 

SILK COFFEE ROASTERS

I stopped in for a break and was lucky enough to have a chat with the shop owner. While we were talking, she showed me her on-site roaster and told me some of her shop’s history.


I ordered a cup of her daily blend, and it had delicious fruity notes to it, a great pick me up before I headed out to finish my trip.

Silk coffee shop



I was greeted at the end of my trip by the two famous bridges of Ondo Town, Ondohashi 1 and 2. Their beautiful red arches told me I was close to the end of my journey.

Bike riding gave me a chance to see the island in a way I never would have by car. It pushed me to make many stops and go on out-of-the-way roads, which led me to treasures. 

A tranquil view on a sunny beach.

Quiet contemplation in a hilltop shrine. 

A friendship made over a handmade cup of coffee.

I hope to explore more places by bike again soon.
Claire

迷いびと The Kindness in Getting Lost

This is Claire from Setouchi Life. The English translation is below the Japanese 

初めまして、瀬戸内ライフのヘルパーのクレアです。英語は日本語の下にあります。

音戸の初日、私は買物を持って洗濯船の坂道を登りながら、ワクワクで白昼夢を見てフワフワと歩いていました。

やがて島特有の傾斜が歩くペースを遅くし、ん?歩きすぎた?という不安が遂に思考を洗い流し始め、ぼんやりとしていた頭から抜け出せたときに地面から頭を上げました。

周りを見ながら、 「あれ、、ここはどこ?」と私はパニックになり始めました。

少し歩いてみましたが、見覚えがない。 反対方向に歩きましたが、それでもなんだか正しくなさそう。

私がウロウロとさまよっているのを見て、庭にいる近所のおばあちゃんが私に声をかけてくれました。「どこに行くの?」

「ゲストハウスの洗濯船です」 と答えました。

おばあちゃんは少し考えて道を教えてくれました。「あぁそれなら、この道を戻って、もう少し登ればあるよ。もうすぐそこだよ!」と励ましてもくれました。

私の心配はすぐに安堵に置き換えられました。

彼女の助けに感謝し、言われた方に歩き始めました。

歩いていると、後ろから彼女は「また道に迷ったらいつでも戻ってきなさいね!」と言いました。

私も周りの人をもっと助けられる人になりたいです。私が知っている人も知らない人も、どちらも。

迷子になった見知らぬ人も助けられる優しさ、これも私はアートだと思います。

On my first day in Ondo, I daydreamed while walking up the hill to Sentakusen with my groceries. The hill’s incline slowed my pace, and a feeling I had walked too far began to wash over me, breaking me out of my thoughts.

I looked up from the ground and panicked. 


Where am I?


I walked one way, but it didn’t look familiar, so I turned around and walked the other way, but it still didn’t seem right.

An older lady saw me wandering and called out from her garden. “Where are you going?”

“Guest House Sentakusen.” I replied.

She paused to think a bit, then spoke, “Go back down this road and walk up the hill a bit more. It’s close!” She assured me.


My worries were instantly replaced with relief.

I thanked her for her help and started walking back the way she told me.

As I was walking off, she called after me, “Come back if you get lost again.”

I want to be better at helping the people around me. Both people I know and the ones I don’t


The kindness to help a lost stranger is art. 

坂ノ上の電柱と手すり

こちらに滞在してから木製電柱をよく見かけるようになりました。

坂の上の家の脇にも、ひっそりと苔むした木肌の電柱があります。

楕円形の点検プレートには「21」の周りの「3」にシールが貼ってあり

忘れられずに点検を受けているようで、

古びていても現役のもよう。

しばらくして、海と町並みを一望できるところまで登っていくと

くさびた手すりが現れます。


険しい坂道に沿って民家が立ち並ぶ音戸地域、

車が入ることできない細い道・路地を登り下りして生活している人たちを支えてきたのかなと、

しみじみと感じいるものがあります。

風情あるものを見てきたからか

この坂から見える海や町並みが一層’エモさ’をまして

しばらくたそがれたくなりました、とさ。

エデンの庭と段々畑

ゲームの世界にありそうな石階段を上がっていけば

Nスタジオ代表中村により「エデンの庭」と命名された

人の家のイチジク畑があります。


この地域では

平地が少なく、

山も急斜面なので、

耕地にするためにこうやって石垣を築いています。

集落の背後に行けばひっそりと佇む石積みの段々畑も。

先人たちの築き上げた石垣の段々畑は島のいたるところにあるようです。

いつも海の景色ばかりに魅せられていましたが

畑の織りなす山肌の風景を観て、

この町の文化的魅力に触れることができました。

音戸にはびこる「侘び寂び」

【Nスタジオの瀬戸内ライフの山手・坂道】

音戸の散策コースとして、海岸沿いの平坦なルート(音戸旧道なつかし通り→音戸渡船・音戸大橋)を紹介してきましたが
瀬戸内海を眺望しながら散策する山手・坂道ルート(勝手に命名)の素敵スポットも少しずつアップしていきます。

民家に沿って続く細い坂道を登り

木が茂っている古屋の方へ進めば

先ほどまでは気に留めていなかった苔が、

雨上がり直後で瑞々しさが残っていてか、びっしり生えているのが目につきました。


苔に詳しいわけではありませんが

数十種類が混成しているようにみえます。


一番触り心地の良かった苔を記念に収め、

そこから岩肌を覆う苔を見つけては撫でて、

いいコケ探ししながら、散策していきます。

スーパー「藤三」側の山際に下っていくと

緑深い山から流れる川のマイナスイオン効果なのか

擁壁をびっしりと覆う苔スポットに行き着きました。

音戸に漂う「侘び寂び」感、町散策の自然鑑賞に良さそうです。

乾いた心を潤す「コケ時間」を過ごすことができました。

川を覗けばフグだらけ

音戸の瀬戸沿いでは

大小の魚が泳いでいる姿をみることができ

海際生活に馴染みのない私にとって

こんなに魚っているんだなって思うほど、ほんといるんです。

そのため釣り人の姿をよく見かけます。

桟橋で昼釣りをしていたお兄さんに声をかけてみると、

釣れても嬉しくない小さな魚が釣れてしまうとか

タコが引っかかるような竿の仕掛けをしているとか

釣りのあれこれを気さくにお話ししてくれました。

それから近くの川を通れば、目に止まったフグの群れ。

小さくて可愛いですが、エサを取るのがうまく仕掛けをちぎってしまうため

釣り人泣かせのフグとなっているようです。

後日、朝のゴミ出しのついでに桟橋をのぞいてみると

あの気さくなお兄さんが、

同じ場所で釣りをしていました。

どうやらタコが獲れたようで、

朝からいい知らせが聞けて

私も嬉しくなしました。